【Talinum caffrum (Bloemfontein, Free State, RSA)】
◎自家採種・2024年採種
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北はスーダン、南は南アフリカまで分布する、地中の塊根から一年生の枝を伸ばす植物。夕方に黄色の花を咲かせ、勝手に自家受粉して結実します。
Talinumは以前はPortulacaceae/スベリヒユ科とされていましたが、APG IIIからはTalinaceae/ハゼラン科に配置されています。
T. afrumにはよく似た近似種(T. arnotii, T. crispatulum, T. tenuissimum)が存在し、それぞれ分布域も重複していますが(中間形態も見つかるそう)、このBloemfontein産の系統は典型的なT. afrumの形態です。葉は細長い楕円形で縁が下側に巻き、種子の表面によく目立つ同心円状のリングがあるのが特長です。
ちなみに元々の学名は“Talinum caffrum”ですが、“caffrum (cafra, caffra, cafrorum)”などの種小名はアフリカ南部の地域と住民に対する差別的意味をもつ単語に由来するため、最近の命名規約の改定によりそれらを種小名にもつ種は“afrum, afra, afrorum(単純に「アフリカの」という意味)”に置き換えられることとなり、本種も“Talinum afrum”が正式な学名となりました。
Talinumの種子は採種直後は非常に休眠が深い場合があり、採種してから1年ほど寝かせておくと発芽率がよくなったりします。
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